楓子ちゃん誕生日記念SS
「楓子ちゃん、誕生日おめでとう」
              書き人柴崎洋魔

11月14日、それはある意味運命の日だった

その日、ひびきの高校野球部顧問のN氏はグラウンドで待ちぼうけを食っていた
そう、野球部の部員が誰も練習に出てこなかったのだ
「何で誰も来ないっすかー!」
N氏誰も来ないグラウンドで叫んでいた

所は変わって大門高校、二人の少女が歩いていた
「楓子、今日って確か誕生日だったよね」
片方の少女が尋ねた
「うん」
それに元気な声で楓子と呼ばれた少女は答えた
「じゃ、今日みんなでパーティーしない?」
「ごめんね、今日は懐かしい人と会う約束してるの」
楓子が申し訳なさそうに答えた
「ふ〜ん、もしかして前の学校にいた彼氏〜?」
「え、ち、違うよ・・・」
楓子はそれだけいって顔を真っ赤にしてうつむいてしまった
友達の少女はそれを見て微笑んでいった
「ま、頑張りなさいなさいよ」
「何を頑張るのよ〜。もぉ〜」
楓子が頬を膨らませていった
「それじゃね。また明日〜、今日のこと詳しく聞かせなさいよ」
友達の少女はそう言って去っていった
「だから、もぉ〜」
楓子はそう言ったものの顔を紅く染めていた
「・・・さん」
楓子は小さくつぶやいた

そんな頃、部活をさぼって大門市へと向かっていた少年達がいた
Hは電車で大門市へと向かっていた
「楓子ちゃん、急に会いに行ったらびくっりするかな、でもやっぱり誕生日のお祝いくらい直接言いたいよな」
道中,Hはそんなことを考えていた
しかし、Hは知らなかった、隣の車両では同じ部活の仲間のDが同じような考えを持って座っていたことを
そして、Hの逆隣の車両ではKがこの誕生日プレゼントを渡して楓子ちゃんに告白するんだとか考えていた
だが、まだまだこんなものではなかった
バイクで向かう者、バスで向かう者、自転車で向かう者、ヒッチハイクで向かう者、野球部の部員達がそれぞれの方法で大門市へと向かっていた
中には何故か走って大門市へ向かおうとして力つきた者のもいたという
なにはともあれひびきの高校野球部の部員達が大門市へと集結しようとしていた

Aは地図を見ながら大門高校の場所を探していた
「あれ、この辺だと思うだけどな、あっ、すいません大門高校ってどこでしょう?」
Aは近くを歩いていた人に聞いた
「ああ、それなら、そこをこういってこうだよ」
「なるほど、ありがとうございました」
Aはまた歩き始めた、だがAの歩いていた歩道とは逆の歩道を楓子が歩いていったことにAは気づかなかった
そして、Aが大門高校に着いたとき高校の門はもう閉まっていた

Mは楓子へのプレゼントを買い忘れたことに大門市についてから思い出した
Mは周りを見ました、すると一軒のアクセサリーショップが目に付いた
Mはそこへと足を進め、店の中へと姿を消した
Mが店に入った後、楓子がアクセサリーショップの前を過ぎ去っていった

「ありがとうございました」
Tは大門市まで乗せてきてもらったトッラクの運転手にお礼を言ってトラックから降りた
「さて、楓子ちゃんを捜すか」
Tは歩き出した
そのとき楓子はTがいた歩道とは逆の歩道をTとは逆方向に歩いていた

楓子は急いでいた、あの人と待ち合わせした場所へと
楓子が公園まで来たときだった、楓子は誰かの視線を感じた
「誰?」
楓子がそう言ったとき楓子の両側にあった茂みからそれぞれ人が飛び出した
「「あの楓子ちゃん」」
二人の声が重なった
「「あっ、S(F)なんでここにいるんだ!」」
二人の声が再び重なった
楓子はその間ぽかんとなっていた
そして、思った、勝手のチームメイトの二人がこんな所にいるんだろうと
そんな時だった、不意に楓子は手を引かれて連れられていった
そんなことには気づかずSとFはまだ何か言い合っていた
楓子が顔を上げるとそこにはやっぱり勝手のチームメイトのKがいた
「あれ、Kさんもどうしたの?」
楓子は尋ねた
「あ、あの・・・」
Kは何かをもじもじ言っていた
楓子は時計に目をやった
「もう、こんな時間、Kさんごめんね、せっかく会えたけどこの後約束があるの、じゃあね」
楓子はそういってKの横を通り過ぎていった
Kはその時緊張していた、深呼吸をした
そして威を決して
「楓子ちゃん!」
そういったが、もう目の前に楓子はいなかった
「あれ、楓子ちゃんいったいどこに?」
1人、Kは残された

楓子は走っていた、待ち合わせの場所へ
その時、1人の男が楓子の前に立ちふさがった
「やあ、佐倉君」
その男は楓子に声をかけた
「あ、I君、ごめんね、急いでるの」
楓子はそのままIの横を通りすぎた
「ちょっと、佐倉君」
Iが振り向いたときもう楓子は角を曲がって見えなくなっていた

「はあはあ」
楓子は息を整え待ち合わせの場所へと歩いた
そこにはもう待ち合わせをした少年がいた
「おまたせ、・・・さん」
「いや、僕も今来たとこだよ、それより楓子ちゃん、誕生日おめでとう」
少年微笑んでいった
そして、少年は自分の鞄をがさごそ探って1つの包みを取り出し楓子に差し出した
「あと、これプレゼント」
「ありがと〜、あけていい?」
「ああ」
「わあ、これ前から欲しかったんだほんとうにありがと〜」
「どういたしまして、よろこんでくれてうれしいよ」
うれしがっている楓子に少年は笑顔で答えた
「じゃ、いこうか」
「うん」
少年と楓子は歩き出した
今はまだ高校生同士高校も違うけどいつか・・・
二人はお互いそんな気持ちを持っていた
でも、まだそれは通じ合っていない
でも二人が同じ気持ちを持っていればきっと通じ合うだろう
だから、今を精一杯楽しんでね、少年、楓子ちゃん

そのころ他の野球部員は楓子は探していまだ大門市をさまよっていた
そしてN氏はまだグラウンドで叫んでいた
「何で誰も来ないっすか〜!」

なお、次の日疲れた顔をして練習に出た部員達を待っていたには鬼のような顔をしたN氏の千本ノックとグラウンド100周の罰だった
昨日、楓子と会えなかった部員達はそれで心身共に疲れ果てその日は家に帰ったとたんみんな倒れたらしい
ただ1人の少年をのぞいて・・・
あの後帰り際に、少年は楓子と約束した夏の甲子園で必ず会おうとだから今日の無理な練習も少年には新鮮だった
そして、それからは・・・
えっ、この少年は誰だったかってそれは秘密・・・

                                                                           END

あとがき
間に合いました・・・ただ何か訳の分からないものができた気がします(^^;(爆)
まあ、なにわともあれ楓子ちゃん誕生日おめでとう〜
今回は出演者募集してるひまがなかったのでAやらHやらアルファベットになっちゃいました、名前(^^:
読んでくれた人ありがとうございます〜、まだまだ表現が甘いですがこれからも頑張ってくっす
では〜☆
 
 


SS作品展示場へ戻る。